SHIMANO BIKER'S FESTIVAL SHIMANO BIKER'S FESTIVAL

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Race
レース REPORT

  • XC Race

    バイカーズのXC種目最高峰。今年からPairクラスを新設

    XC Raceは、シマノバイカーズフェスティバルのXC系種目で最も距離が長く、難易度の高いコースを使う最高峰のレース。競技時間も60分と長く、体力も求められます。今年は12〜21歳男子のMen1、22〜39歳男子のMen2、40歳以上のMasters 40+、50歳以上のMasters 50+、女性のみのWomenという例年のクラスに加え、2人で同時に走るPairクラスを新設しました。


    Masters 50 +は最終周回で劇的な逆転優勝

    レースには全クラス合わせておよそ80人が出走。参加人数が多いだけに最初のスイッチバック区間では渋滞が発生する場面もありましたが、その後選手がばらけてスムーズな流れに。上位選手は上りやオンロード区間でスマートに周回遅れの選手を追い抜き、淡々と周回を重ねました。
    多くのクラスではレース終盤までにトップの選手がリードを得てそのままフィニッシュする展開でしたが、Masters 50+は最終周回で澤田雄一選手が逆転して優勝しました。その他のクラスでは、Men1は山中祐輝選手、Men2は川村誠選手、Pairは“チームKGR”、Womenは森悠貴選手、Masters 40+は城野謙次選手がそれぞれレースを制しました。

  • XC Light

    Pair、Fat bike、Single speedといったクラスもあり、気軽に参加できるのが魅力

    XC Lightは競技時間が30分と短めで、コースの距離や高低差もほどほどと、初めてのクロスカントリーレースに最適な種目。2人で同時に走るPairクラス、極太のタイヤを履いたファットバイク、変速機のないシングルスピードバイクのみが参加できるクラスもあります。土曜日のレースには全クラス合わせておよそ50人が出走しました。


    Pairクラスは親子で完走を目指すチームも。ファットバイクやシングルスピードも力走

    変速機がないSingle Speedや重量面で不利なFat bikeクラスでも上位の選手たちはそのハンデを感じさせないほど、Menクラスの上位層に混じって力強い走りを見せました。特にファットバイクは高い走破性を生かし、シングルトラック区間の凹凸の路面をものともせず力強く走破していたのが印象的でした。また、Pairクラスには親子で参戦するチームもあり、親御さんが小さなお子さんを励ましながら完走を目指す場面も見られました。各クラスを制したのは、Menが鈴木一磨選手、Womenが綱嶋勇音選手、Pairが“minzuu & jagen”、Fat bikeが遠山裕司選手、Single speedが小笠原拓也選手でした。

  • XC Endurance

    仲間と交代しながら、それぞれのペースで走る2時間耐久レース

    シマノバイカーズフェスティバルのXC系種目で一番人気のXC Endurance。2〜4人までの人数別チームクラス、女性だけのチームが参加できるWomenクラス、一人で走るSoloクラスと5つのクラスで行いました。


    トップが圧勝するクラス、最終周回まで僅差でデッドヒートを展開するクラスとさまざま

    2時間にわたるレースだけに、SoloやDuoクラスは選手のスタミナが問われ、TrioやQuartetなどメンバーが多いチームではピットワークや周回数の配分が重要に。Soloの選手はハイドレーションパックを背負って水分補給の効率を上げ、チームではピットワークをスムーズに行う場面が見られました。各クラスの結果は、Soloは山内譲太選手が後続を2分以上離して完勝。最終周回まで混戦だったDuoは、“042SYNDICATE”が2位と約9秒差でデッドヒートを制し、Trioは“OGP名岐ベンド”が2位に約4分40秒の差をつけて圧勝。Quartetは“自由おじさんとおにいさん同盟”、Womenは“ますみん”がそれぞれ後続に1分以上の差をつけて制しました。

  • XC Kids

    今大会の開幕を告げた1日目のKids1。朝一番から元気いっぱいの走りを披露

    今大会最初のレースは小学校1〜3年生によるKids1クラス。大会1日目の午前8時10分、エアホーンが鳴り響くと同時に男子17人、女子9人の選手が一斉にスタート。1周480m、高低差約12mのコースを10分で何周できるかを競うため、上位陣はスタートからエンジン全開。競技時間が昨年の倍になったこの種目、トップの選手はペース配分をコントロールしながらじりじりと後続を離し、Menは大野嶺選手、Womenは渡邊絢心選手がそれぞれ後続に1周差をつけて完勝しました。


    競技時間は昨年の倍となる20分間!持久力も試されたKids2

    続くKids2クラスは小学校4〜6年生によるレースで、1周1,050m、高低差約29mのコースを走行。Kids1クラスと同じく競技時間が昨年から倍の20分になり、持久力も試されるレースに。男子、女子ともに1周目トップの選手が最後まで大きくペースを崩すことなく首位を守りきり、Menは渡邊善大選手、Womenは奥山真彩選手が優勝に輝きました。

  • XCレース入門講座

    実体験をベースにした、レースで勝つためにすべきこと

    立ち見が出るほど賑わったXCレース入門講座。MCに絹代さん、講師には4回のオリンピック出場経験を持つ山本幸平氏、そして今年の全日本MTB選手権XCチャンピオンに輝いた宇都宮ブリッツェン所属の沢田時選手も登壇。講座では、出走前のマシンチェックの重要性や、いかに体を冷やし上手に水分補給をするかなど、勝つための秘訣をレクチャー。参加者からの「上りを速く走るコツを教えてください」という質問に、沢田選手は「自分はコースを事前に調べ、同じような長さ、斜度、時間を想定した坂を探してトレーニングしています」という具体的な練習方法も紹介してくれました。

  • XC/GXレース攻略講座

    オリンピアン山本幸平氏が、速く走るためのポイントを紹介

    北京から東京まで4大会連続でオリンピックMTB XCレースに出場したMTBアスリートの山本幸平氏が講師となり、約30分にわたってレース攻略の秘訣を教えてくれました。大人を中心にキッズまで、レースを控えた選手たちが多数集結。レース前に必ずすべきポイントとして、空気圧の調整、ステムのボルトやホイールの緩みなどの確認がいかに大切かを紹介してくれました。


    レースですぐに役立つトップレーサーの走り方

    レースに出場する人に向けて、試走の段階で給水ポイントを考えて走ることの大切さを紹介。今年のコースを例にとり、給水しやすい場所を具体的に教えてくれました。さらに参加者からの質問に答えて、タイムロスなく難しいコーナーをクリアする走り方など、具体的な攻略法についても惜しみなくレクチャーしてくれました。講座を聞いた参加者は「コーナリングのコツがわかりました。さっそくレースで試してみます!」と笑顔で話してくれました。

  • GX Race

    シクロクロスバイクやグラベルバイクの晴れ舞台!

    GX(グラベルクロス)とあるように、シクロクロスバイクやグラベルバイクなどオフロードを走るドロップハンドルのバイクで競うGX Race。今年は2〜4人が交代で走るTeamクラスが新登場。距離1,540m、高低差約41mのコースを60分で何周できるかを競いました。Menクラスは1周目から先頭に立った千田尚孝選手が徐々にリードを広げ、後続に1周差をつける11周回で優勝。Teamクラスも1周目から先頭に立った“スワコレーシングチーム”が後続に4分以上の差をつけて勝利。Womenクラスは森廣真奈選手が制しました。


    参加者の大半はシクロクロスバイク。グラベルバイクも増加傾向

    参加者のバイクを見ると、8割弱がシクロクロスバイクでタイヤ幅もシクロクロスに準じた33mmまでの幅が中心。一方、グラベルバイクが増加傾向で40mm幅を超えるような太めのタイヤが主流でした。グラベルバイクで参加した選手は「60分走り続けるには快適に走り続けることも重要。太いタイヤは下りでも安心感があってよかった」と機材選択の理由を話してくれました。

  • DH Race

    ホットシートが次々に入れ替わる、手に汗握る展開

    今年新たに階段セクションが登場し、距離も長くなった新コースで開催したDH Race。12〜21歳男子によるMen1、22〜39歳男子によるMen2、40歳以上の男性によるMasters 40+、50歳以上の男性によるMasters 50+、リアサスのないバイクのみで争うHardtail、女性のみのWomenクラスで行いました。決勝は各クラス予選タイムが遅かった選手からスタート。表彰対象選手が待機するホットシート(暫定トップ選手の待機席)も、後半になると次々に入れ替わり、大型LEDビジョン前でMCの実況を聞きながら観戦する皆さんもトップタイムが入れ替わるたびに歓声を上げていました。各クラスの優勝者はMen1が幾田悠雅選手、Men2が石井日高選手、Masters 40+が大野良平選手、Masters 50+が鈴木健太選手、Hardtailが藤田翔也選手、Womenが藤森美空選手でした。


    新コースの階段セクションは選手にも観客にも好評

    シングルトラックあり、ゲレンデの芝区間あり、建物をくぐる階段ありと、バリエーションに富んだ路面でこれまで以上にテクニックが重要になった新コースは、選手からも観客からも好評。「階段セクションに入る前にシケインがあって安全面にも配慮されていていると感じた」と走り終えたばかりの選手が話してくれました。また、観客からは「階段セクションは日陰の涼しい場所で観戦でき、下ってくるライダーを間近に見られるので迫力も感じられていいですね!」と、カウベルを鳴らして選手たちに声援を送っていました。

  • 追走クリニック

    本番直前のコースに入り、プロライダーから最速ラインを学べる贅沢なクリニック

    日本を代表するダウンヒル現役トップレーサーでシマノサポートライダーの井手川直樹選手、清水一輝選手、永田隼也選手と一緒にレースコースに入り、攻略法を徹底的に教えてもらえる追走クリニック。参加者は各回1~2名限定という贅沢ぶりで、講師と一緒にリフトに乗り、その間には雑談をするなど和やかな雰囲気で進行。コースに入ってからは講師の前を走りフォームをチェックしてもらったり、講師が前を走り最速ラインを直接見て学べたりと、貴重な時間を過ごされていました。参加された方からは「自分が苦手なポイントのライン取りがわかり、レースでも速く走られそうです。自信がつきました!」と、喜びの声が聞かれました。

  • DH Team

    大会初の階段セクションを使用した最初のレース

    シマノバイカーズフェスティバルのDHコースでは初となる階段セクションが登場。ゴールをメイン会場に設けるなど、レイアウトを大幅に刷新。その新しくなったコースで最初に行った競技がDH Team。1チーム2人または3人が同時にスタートし、2番目の選手のゴールタイムで順位を競う本大会のオリジナル種目です。


    中盤に出走した“H.K.Y”が圧倒的なタイムで優勝

    このクラスには40チームがエントリー。トップタイムが次々と更新される中、最初に5分台を記録したのが11番目に出走した“CRAFT/CIVREL Homies”、その後16番目に出走の“H.K.Y”が5分26秒81という圧倒的な好タイムをマーク。その後もこの記録を更新するチームは現れず、“H.K.Y”が優勝の栄冠を手に入れました。

  • DH Light

    DHバイクでなくてもチャレンジできるお手軽ダウンヒル

    DH Lightは初めてでも走りやすいようコース難易度を低く設定しているのが特徴で、親子で参加する選手も見られました。今年は26インチホイールと非ディスクブレーキのMTBのみが参加できるVintage Bikeクラスも新設し、計3クラスで約50人がエントリーしました。Menクラスでトップタイムを叩き出したのは近藤雅実選手、記録は48秒56でした。Womenクラスは小崎心菜選手が54秒66で制し、Vintage Bikeクラスは岡村英一さんが1分5秒08で制しました。


    シマノサポートライダーによる真剣勝負も!

    競技終了後、シマノサポートライダーによるエキシビションレースが行われました。出場選手は4回のオリンピック出場経験を持つ山本幸平選手、今年の全日本MTB選手権XCチャンピオンに輝いた宇都宮ブリッツェン所属の沢田時選手、DH全日本優勝経験のある井手川直樹選手、永田隼也選手、清水一輝選手という豪華メンバー。好タイムが次々に飛び出す中、最終走者の井手川直樹選手がフィニッシュ前にジャンプをメイクしながらも44秒08という圧倒的なタイムをマークし、観客を沸かせました。






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